寝るときの靴下=雪山登山用ソックスなんだけど、理想の品が見つかりません。
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今週のお題「お気に入りの靴下」
「手掌多汗症(しゅしょうたかんしょう)」という病気をご存じでしょうか。
手のひらを中心に足の裏などにも併発して、日常生活への支障をきたすほど大量の汗をかく病気です。
汗の量にも個人差があります。手のひらが湿っている程度から、手首から汗がしたたり落ちてヒジに達する重度まで。症状は一定でなく、同じ患者でも満員電車で平然としているときもあれば、自室でリラックスしているのに手はびっしょり、なんてことも。
私はおそらく最も症状が重いケース(おそらく、というのは医療機関にかかったことがないからです)この記事も手首の下にタオルをしいて書いています。小学生の頃から悩まされ長い月日がたちましたが、いまだに詳しいメカニズムは解明されていません。
事務作業ではプリント1枚扱うのにも気をつかう、他人と気楽に手をつなぐこともできない。当事者にはとてもとても厄介な病気なのです。
不自由さと深刻な他者との断絶をもたらすわりに知名度が低く、軽く扱われがちなのもこの病気の辛いところ。
でも、患者もこれだけ長期間つきあえば慣れますからね。
季節の変わり目や人と会うときなど、自分の体調・緊張の度合いにより薬を塗布してやりすごしています。手術はデメリットが大きそうだから却下。
そんな私が直面する「眠るときの靴下選び問題」についてお話します。
足裏の汗で冷えて眠れない! 夜の靴下選びはいつも真剣
手の汗への対処は何とかなる。私を困らせるのは足の汗でした。
足が汗で冷えると二度とあたたかくならない!
靴下を重ね履きしても、ほかほかの湯たんぽを入れても回復不可能!!
頭寒足熱という教えが身に染みるのは冬の布団のなかです。冷たい足先をこすり合わせ、遠ざかっていく眠気を感じながら朝を待った経験は数知れず……。
薬を足にも塗ればいいのでしょう。しかし、地震でもおこったときに足裏がカサカサでは走りにくいので試したことがありません。(本音を言えば面倒くさい)
その結果、眠るときに履くソックスにすべてを託すことになります。けれど、理想の品を探すのはなかなか困難でした。
あたたかくて、汗をよく吸い、かつ素早く放出してくれる靴下。
ストレッチが効きすぎだと寝るときにはキツい。ぶかぶかオーバーサイズも不便。
スポーツ用品店や靴下専門店をまわっても、いまいち気に入るものが見つからない。生地がわずかに硬かったり、サイズが合わず爪先が余ったり……。
高機能の靴下は安い買い物ではありません。納得できないものを何千円も出して買うのがもったいなくて、ここ数年は普通の靴下+裏面ボア素材のルームカバーソックスで我慢しています。
かつて私は、上記の条件に当てはまる素晴らしい靴下を持っていました。
家族がプレゼントしてくれたアウトドア用の靴下。見るからに上等そうなウール、厚手なのに程よくフィットして、どこも余らず締めつけない。やや長いチャコールグレーの毛足が足をしっとりと包み込んでくれます。
うっかり炬燵で足に汗をかいても大丈夫、布団に入るころには足裏はさらさら。
このソックスさえ履けば真冬でも無敵!
あまりにも快適だったため忘れていたのです。自分の「好き」と世の中の需要は、必ずしも一致しない、ということを。
買いだめしておこうと店に向かい、棚に商品がなかったときの絶望感。
あれから時が過ぎ、メーカー名を記したメモも失くした今、後継品ですら入手は難しい状態です。
けれど、私はまたあの靴下に出会いたい。
長年の悩みから解放してくれた安心感は、なにものにも代え難いものがありました。
いつか、きっと。そう思いながら、私は今日も通販サイトをめぐるのです。